カスタマーケア サービス

デザイン パターン詳細

4 種類のサポート サービス

クラウド サービスを利用するエンタープライズのお客様にとって、ビジネス要件に応じたテクニカル サポートを利用することは必要不可欠です。

Google Cloud の第 3 世代のテクニカル サポートであるカスタマーケア サービスでは、4 種類のサポート サービスを提供しています。お客様は、自社のビジネス要件に応じたサポート サービスを、Google Cloud 組織ごとに選択することができます。




サポート サービスの選択にあたっては、以下の表を参照してください。(2022 年 10 月現在)

例えば、24 時間 365 日の問合せを行う場合や、日本語での問合せが必要な場合、エンハンスド、またはプレミアムのカスタマーケアが必要です。
サポートケースの優先度の定義については、以下のマニュアルを参照してください。

サポートケースへのアクセスを制限する

解決する課題・使い所

多くのエンタープライズ組織では、部門ごとに複数のプロジェクトを作成・管理しており、個々のプロジェクトのサポートケースへのアクセスを制限したいことがあります。具体的には、以下のとおりです。

アーキテクチャ

ここでは、前節「適切な組織・フォルダ構成と権限付与を実現する」で紹介したフォルダ構成を前提としています。

クラウド サポートの管理者グループに対して、組織レベルでサポート アカウント管理者(roles/cloudsupport.admin)の権限を付与します。これにより、サポート ユーザーの役割の割り当て、変更ができるようになりますが、サポートケースの作成、閲覧はできません。

ヘルプデスクのユーザー グループに対して、組織レベルでテクニカル サポート閲覧者(roles/cloudsupport.techSupportViewer)の権限を付与します。これにより、組織全体のサポートケースを閲覧できるようになりますが、サポートケースの作成はできません。

各部門のユーザー グループに対して、部門フォルダのレベルでテクニカル サポート編集者(roles/cloudsupport.techSupportEditor)の権限を付与します。これにより、フォルダ内のサポートケースの作成、閲覧ができるようになりますが、他部門のサポートケースの作成、閲覧はできません。


利点

組織やより上位のフォルダに対して権限付与を行うことで、適切なアクセス制御を実現しつつ運用の効率化が可能となります。


注意事項

カスタマーケア は、Google Cloud 組織に紐づけて購入します。そのため、1 つの組織の中でプロジェクトごとにサポートレベルを変えることはできません。

プロジェクトごとにサポートレベルを変えることが避けられない場合、必要なサポートレベルごとに組織を作成し、その組織の配下に同じサポートレベルでの運用を想定するプロジェクトを配置することで、プロジェクトごとに最適なサポートレベルを割り当てることができます。 

組織間のプロジェクトの移行については、以下のマニュアルを参照してください。


参照文献